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生きることを諦めないこと

本当の言葉を書きます

頑張る静岡

政投銀、まず静岡ガス
成長企業にリスク資金 新制度が始動
 日本政策投資銀行が5年で5千億円を投じる成長企業向けの資金供給が近く始まる見通しになった。第1号案件では静岡ガスによるタイでのガス発電事業への参画を支援する。大都市圏に本拠を置かないガス会社として初の海外投資となる。政投銀が国内で不足するリスクの高い資金を出すことで、地銀など民間金融機関の融資資金も巻き込んで事業展開する。
 新制度は「特定投資業務」と呼ばれ、5月の法改正で導入が決まった。地域活性化や企業の競争力強化につながる事業に出資する仕組みで、2015年度だけで約1300億円の資金枠が設けられている。業務は10年後に完了するよう定められ、政投銀は集中的に資金を投下する企業を複数模索している。
 静岡ガスはタイの発電所運営会社イースタン・パワー・アンド・エレクトリック・カンパニー(EPEC)の株式のうち丸紅が保有する28%を買い取る。出資額は20億円超とみられる。政投銀は静岡ガスが新設する出資会社の優先株を取得。静岡ガスは100%の議決権を守ったままで資本を手厚くできる。EPECは天然ガスを活用した火力発電所を運営しており、タイの電力公社への卸販売で収益が安定している。
 政府系銀行の参画や財務基盤の強化によって、民間資金も集まりやすくなる。今回は地銀の静岡銀行が出資額の約半分を融資する仕組みだ。静岡ガス静岡銀行はプロジェクトを通して海外投資や発電という新規事業のノウハウを獲得できる。
 東京ガスなど大都市圏に拠点を持つ大手を除けば、地方ガス会社による本格的な海外投資は初めてという。内需系企業がリスクマネーを活用して海外進出に踏み出すモデルケースとなりそうだ。