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憲法の定める命

<再婚禁止期間違憲>気持ち理解してくれた 救済求め7年
毎日新聞 12月16日 21時50分

 <再婚禁止期間違憲>気持ち理解してくれた 救済求め7年
仕事のため裁判に出席できなかった原告の言葉を読み上げ、記者会見する作花弁護士=東京都千代田区で2015年12月16日午後6時34分、小出洋平撮影
 「法律は人を幸せにするためにあるはずで、人を不幸にするためではない。最高裁は私の気持ちを受け止めてくれた」。再婚禁止期間訴訟で違憲判決を勝ち取り、事実上の勝訴となった岡山県の30代の女性は、代理人の作花知志(さっか・ともし)弁護士を通じて喜びのコメントを発表した。「今の法律は、必要以上に人権を制約しているのではないか」。1人の女性の問い掛けが、戦後10例目となる法令違憲判断につながった。

 女性は2006年に最初の結婚をした。幸せをつかんだはずだったのに、待っていたのは前夫からの家庭内暴力(DV)だった。同居から1年たたないうちに家を飛び出した。夫婦関係は破綻したのに、前夫は離婚調停に応じなかった。高裁まで裁判を争い、08年にようやく離婚が成立した。

 その間に、今の夫と出会った。新たな命も授かり、離婚が成立したらすぐに婚姻届を出すつもりだった。ところが、女性だけに定められた6カ月間の再婚禁止期間がその願いを阻んだ。

 離婚成立から221日目に長女が生まれ、今の夫の子として出生届を出したが、受理されなかった。民法772条が「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子」と定めているためだった。長女は一時無戸籍状態に置かれてしまった。

 「形だけ続いていた前婚のために、なぜこんなにつらい思いをしなければならないのか」。女性は長女を原告として09年1月、772条の違憲性を問う初の訴訟を起こした。最高裁まで争って敗訴したが、納得できずに今度は再婚禁止期間を憲法違反として提訴した。11年8月のことだった。

 大法廷はこの日の判決で「100日を超える禁止期間は行き過ぎた制約で違憲」と認めた。司法に救済を求めて約7年。女性は「私のように法律でつらい思いをする人が今後は出ない社会にしたいと裁判をしてきた。国会には一日も早く法律を改正してほしい」と希望した。

 二人三脚で裁判を続けてきた作花弁護士は判決後の記者会見で「判決は医療や科学技術の進歩を違憲の根拠とした。再婚禁止期間を100日に短縮する法改正は当然と言える。離婚から100日以内の女性でも、妊娠していないことが科学的に証明される場合は、行政は運用で再婚を認めるべきだ」と話した。【島田信幸】

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最終更新: 12月16日 23時15分

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